HDD(データ)を自力で復元することは難易度が高い!
「パソコンのデータが急に故障してしまい、動かなくなってしまった…」
「HDDが異常をきたして破損してしまったが、復旧するにはどうしたらよいか?」
本記事はこのようにパソコンのHDD(データ)破損により、困りごとを抱えてしまった皆さん向けに書いた内容となります。パソコン、中でもハードディスクは精密機械の塊です。
最近ではデータ復旧ソフトなどの自力で復旧できるツールやノウハウも増えてきてはいますが、それでも依然としてデータ復旧の難易度は高く、最新の注意が必要です。
データ復旧作業は元のデータをスキャンし取り出す点がメインとなってきますが、基本的にはワンチャンスのリスクが高い作業です。
手段や手順を間違えるとオリジナルのデータがダメージを負い本来であれば取り出せていたデータが二度と手に入らなくなってしまう可能性もあります。自力でのHDD(データ)復旧作業の成功率はノウハウを抑えていても50%程度と言われています。
HDD障害にはどのようなパターンがあるのかを把握しつつ、自力で復旧できる範囲で可能な作業は何なのかをしっかりと抑えておきましょう。
初心者がやりがちな復旧作業の落とし穴/失敗事例にも言及していますので参考としてみてください。
データの障害パターンを把握しよう
一口にHDDの故障と言っても幾つかのパターンがあります。物理的にハードディスクがダメージを負っているというケースもあれば、データファイルが破損していて、パソコンの内部データに影響を及ぼしているという可能性もあるわけです。
上記の中には復旧難易度が非常に高いケースも含まれているので、障害状況を把握せずに復旧作業を自力で行うことは失敗のリスクを高めてしまいます。
①論理障害
論理障害とはHDD内部でのデータ処理に問題が起きるケースの障害です。HDD外部の損傷はないのにトラブルが発生している場合は論理障害と考えて良いでしょう。
後述する物理障害と比較すると発生原因を突き止めるのが少し難しいと言えます。
原因はファイルそのものの破損や欠落によるところがメインとなってきます。核となるファイルが壊れてしまい、連動してほかの動作も停止してしまっているのです。また、コンピュータウィルス感染による障害を引き起こしている可能性もあります。
論理障害はファイル自体が破損しているため復旧難易度は高い場合が多いです。場合によっては原因となるデータを消去せざるを得ない可能性もあります。
~論理障害の例~
- ファイルやフォルダが開けなくなった
- OSの起動が上手くいかない
- 画面がフリーズする
- ファイルにバグが発生する
②物理障害
物理障害とはHDDが物理的に破損した場合に起こる障害です。物理障害の場合にはHDDとして認識がない点が特徴になります。
PCの操作で復旧することはできないが、破損個所を特定しやすいです。判定ポイントとしては、ハードディスクからの焦げた異臭/異音などです。
HDD内部で傷がついたり、異物が入ったり、基盤が焼けているといった現象も多いです。物理障害は原因部分をクリーニングし、新規の部品を付け替えれば機能復旧できます。
しかし、部品の付け替えやには修理部品の準備や技術的なスキルが必要な場合もあります。また、データ格納庫として機能しているプラッタの部分が大きく破損していた場合はデータスキャンが難しくなってしまう点も作業上の注意が必要です。
~物理障害の例~
- ハードディスクの異音
- OSの起動不全
- 画面フリーズ
データを復元する際の方法3選
①データバックアップができないか検討
まずはファイルが壊れていたとしても、パソコン自体がある程度動き、対象のファイルへアクセス可能な環境であれば純粋にバックアップ作業を行いデータを救出できないか検討しましょう。
USBメモリや普段使っているようなクラウドストレージに対象のデータを移行させられれば、後述のデータ復旧ソフトなどを購入して復元させる手間が省けるかもしれません。シンプルですが初心者がまず実践できるHDD(データ)復旧方法と言えるでしょう。
②データ復旧ソフトの活用
現在は市販でも市販でもデータ復旧用のソフトが販売されています。
データ復旧ソフトとは、アクセス不可能となった状態のファイルデータをスキャンし、USBや別のHDDといった外付け媒体へ吸い出す作業を行ってくれるソフトになります。大前提として、データ復旧ソフトでデータスキャンを実施するためには対象データの保存領域に異常をきたしていないことが必要です。
例えば、ハードディスクそのものに物理障害による大きなダメージが起きていた場合やファイル保存領域が取り出し不可能な障害が起きている場合にはデータスキャンそのものが難しくなります。
③BIOS設定でHDD故障原因を特定
BIOSとは通常の画面とは異なる青いPC設定画面のことです。PCの細部設定を行う際のメニュー一覧であり、ここから原因を特定して復旧できる可能性はあります。
BIOS起動方法は各PCメーカーやOSによって異なるので自分のパソコンの対応方法を確認しておきましょう。BIOSの対応を行えている時点でハードディスクは認識されているため、原因としては論理障害の可能性が高いとも言えます。
そのままBIOSの設定で復旧できるものであれば軽度ですが、難しいようであれば持ち込んだほうが賢明なほどの論理障害とも言えますので注意が必要です。下手に行うと取り返しがつかないことに!HDD(データ)自力復旧の際にやってはいけない行為3選
①無理やり分解する
基本的に一般人が分解作業で原因を特定するのはおすすめしません。
HDDは非常にデリケートな精密機械であり、ちょっとしたほこりや指紋、塵などが混じってしまっただけで更なる異常をきたしてしまう可能性があります。加えて、HDDを開封した時点でメーカーの保障対象から外れてしまうこともあるので、保障期間内だった場合には折角の保障が受けれなくなってしまいます。
そもそも、分解したところで復旧につながる要素があまりないという点も分解をお勧めしない要素の一つです。
内蔵されているHDDを分解しても得られる情報は一番上のメディア部分に破損があるかどうかのみになりますし、この情報自体が復旧をあきらめるしかない判断材料にしかならないのです。それどころか復旧の余地があったのに無理に分解したことで復旧の可能性がなくなってしまうケースもあります。
②再起動を繰り返す
初心者にありがちなのがとりあえずパソコンの電源のオンオフを繰り返して復旧しないか確認するという方法です。意外と知られていませんが、パソコンは起動とシャットダウンを連続して繰り返すとそれだけで大きな負荷がかかってしまいます。
もちろん電化製品やTVのように再起動で正常に戻るケースもなくはないですが、故障状態を更に悪くしてしまう可能性も十分にあります。一度試してみて反応がないようであれば、無理に何度も繰り返すことはしないほうが良いでしょう。
③リカバリー作業を行う
リカバリーは既存のデータをすべて消去し、パソコンを利用可能な状態に初期化する作業です。
単純にパソコンを使える状態にするためには有効な方法の一つですが、既存データは物理的に完全になくなり、復旧させる方法は完全にゼロになってしまいます。障害が発生し、”ファイルデータにアクセスできない状態”ではなく”データそのものが物理的に存在しなくなる状態”がリカバリー作業です。
おすすめ 基本は専門業者に依頼することが一番の復旧近道
ここまで、HDD(データ)を自力で復旧するにはどんな点に注意すればいいかを説明してきました。
ここまで読んでいただければ皆さんもよく分かったかと思いますが、HDD(データ)復旧は自力でできないケースがなくはないがリスクも高いです。正直、特に理由がなければHDD(データ)復旧を専門に行っている業者に依頼して復元してもらう方法が一番安全で効率的ではあります。
最近のHDD復旧業者は無料の診断やヒアリングを行っているケースもあるので気軽に問い合わせすることができます。もちろん自力で復旧するよりもお金がかかってしまうかもしれませんが、結果的にはスムーズでコスパが良いです。
「とは言っても、どんな復旧業者に依頼すればいいか分からない」という方もいらっしゃると思います。
そんな方のために、筆者がおすすめするデータ復旧業者を1社、下で紹介します。
データ復旧業者紹介~ウィンゲット
ウィンゲットは全国各地に拠点を展開している大手のデータ復旧専門会社です。
あらゆるデータ形式にも対応できる充実した復旧サポート力と圧倒的な実績ノウハウを有しています。鉄道や自治体、文教機関など様々な公的機関からも依頼されており信頼と実績はデータ復旧業界でもピカイチと言われています。
データ復旧にかかる対応スピードも売りにしており、早い場合は1時間弱でデータ復旧作業を終了させてしまいます。修理を依頼するまでのサポートも非常に充実しており、店舗に出向くことが難しい場合にはリモートでの無料相談・無償診断を24時間提供しています。
加えて、修理対応も持ち込む必要はなく直接修理専門者を派遣してくれます。特に拘りがなければ、自分の住んでいる場所に近いウィンゲット店舗に相談してみましょう。
まとめ 自力でHDD(データ)の復旧を行う際のポイントを整理
いかがだったでしょうか?
最後にHDD(データ)が故障してしまった場合、自力で復旧を行う際のポイントを整理しましょう。最近は自分でデータ復旧を行うためのノウハウも増えてきているが、データ復旧の難易度は依然高いことを念頭に置きましょう。
まずはデータ障害のパターンを把握すること
- HDD内部でデータ処理のトラブルが発生する論理障害
- HDDが物理的に破損した場合に発生する物理障害
データを自力で復元させる際の方法は以下の3ポイントを意識
- 対象データをバックアップすることができないか確認
- 市販のデータ復旧ソフトでファイルデータをスキャン
- BIOS設定画面で論理障害の場合は故障原因を特定できる場合もあり
HDD(データ)自力復旧の際にやってはいけない3つの行為に注意!
- 無理やり分解する
⇒メーカー保障もなくなり、復旧不可能リスクも高まる。 - 再起動を繰り返す
⇒機材に大きな負荷がかかり、状況が悪化してしまう。 - リカバリー作業を行う
⇒元データが完全に消失してしまう。
HDD(データ)復旧専門業者へ任せることが一番安全ではある。大手のウィンゲットはサポートサービスも充実していて実績もあるので特に拘りがなければ非常にオススメ。
本記事を参考に、HDD(データ)が故障してしまった際には自力で復元できるかどうか確認し、難しい場合には業者に依頼することも検討してみましょう。