“HDDのディスククローンの作成をしたい”、“PCのハードディスクを交換するためのクローンソフトを利用したいが、どんなものがあるのかわからない”、本記事はそんな要望をお持ちの読者向けに作成した記事となります。
OSが入っているハードディスク(SSDなど)の場合、単純に内部データをコピーするだけでは完全な移行はできません。システムの環境やHDDのフォルダ内容など全てを新しいクローンディスクへ移行させる手順が必要です。
本記事では合わせて、オススメのHDDクローン作成ソフトもご紹介します。
ディスククローンとデータバックアップの違いを整理!
PCにあまり詳しくない人が本記事を見ると、“バックアップとクローン作成の違いが分からない”と思う方も多いでしょう。
ここの区別をつけておかないと後々厄介ですので、違いを抑えておきましょう。
ディスククローン
ディスク構造やシステム情報の全データを新規のディスクにそのまま丸ごと複製する方法です。クローンのディスクは元ディスクと何ら違いがない状態なので、すぐに使用することも可能です。
システムHDDやSSDなどを交換する場合にはこのディスククローンを適用させる必要があります。クローンのメリットとしては、上記の速効性が挙げられます。HDDが故障してしまった場合、新しいPCを準備して対応しようとしても初期設定やライセンスアクティベーションと言った様々な要素に時間を取られてしまいます。
クローンのHDDを用意しておけさえすれば、上記のような初期設定・メール設定はすでに完了済みのため作業の遅延ロスを大幅に改善することができます。
データバックアップ
必要なファイルの内容を一つずつ複写し、元ファイルとは異なる場所で管理する操作をバックアップと呼びます。ディスククローンが特定ファイルの内容をコピーする行為とすれば、バックアップは様々なコピー操作を内包している広義の操作と言えるでしょう。
HDDにおけるディスクコピー前の注意点
クローンディスクを作成するときにはいくつかの注意点があります。抜け漏れがあると新規のディスクを作っても影響してきますので、不安要素はしっかりと排除しましょう。
データ自体の事前バックアップ
クローン作製中にシステムが誤動作を起こし、コピーしようとしていたデータが消えてしまう可能性も100%ないわけではありません。クローン作製中に元のHDDが破損してしまったり、HDDに不要な上書きを行ってしまう場合もあるわけです。
そういう時に”データが無くなってしまった”と焦り始めてももう遅いので、あらかじめ別サーバやNASなど他の場所へバックアップデータは残しておきましょう。PCのローカルディスクだけにデータを保存したまま、ディスククローン作業を実施するのは危険だと覚えておいてください。
ウィルス対策
クローンディスクはオリジナルのディスク内容をそのまま丸ごとコピーしてしまうので、もしオリジナルがウィルスに感染していた場合ウィルスもそのままコピーされてしまうのです。折角HDDのクローン作成が完了しても、ウィルスもそのまま持ってきてしまい上手く利用できない環境となってしまったら意味がありません。
事前に自分のデータ環境にウィルスが侵入していないかはクローン作製前にあらかじめやっておきましょう。また、前提条件として故障してしまっているHDD,SSDに対してのクローン複製はできないということも覚えておきましょう。
クローン時にエラーが発生し、前環境同様故障したままです。
ディスク容量に注意
当然と言えば当然ですが、クローン先のディスクの容量がオリジナルのディスク容量よりも小さければ、全データをコピーすることはできません。新規のディスク容量がオリジナルのディスク容量より大きいものを用意しましょう。
これを使えば安心! おすすめのハードディスククローンソフト
ディスククローンを実現するためにはフリーのHDDクローンソフトの使用をオススメします。とは言え、フリーのHDDクローンソフトは近年では様々なタイプが出回っているので今回は使いやすいおすすめのHDDクローンソフトをご紹介していきます。
①EaseUS Todo Backup Free
最も有名で人気のあるHDDのクローンソフトは”EaseUS Todo Baclup Free ”です。EaseUS Todo Baclup Freeは操作性が簡易で非常に優れており、ファイル/フォルダ/パーティション/ディスク/ネットワークなどそれぞれのセクションにおいて迅速なクローン作製を安全におこなうことができます。
共有ファイルはGoogle Driveなどのクラウドストレージにも高速でコピーすることができます。EaseUS Todo Baclup Freeはまるごとクローン作製だけでなく、増分/差分バックアップといった対応に関しても柔軟に設定することが可能です。
②MiniTool ShadowMaker Free
システムの丸ごとコピー、バックアップ対応ではまず名前が挙がるフリーソフトと言えます。スケジュールを詳細に設定して作業も実施できますし、データを元に戻すリストア作業にまでしっかり対応しています。
HDDのクローン作成機能が有料となってしまったBaseUSと比較して、このMiniToolはまだ無料で利用することができるのもこのソフトにおける大きなメリットです。(ただし、今後有料化してしまう可能性も否めません..。)
他にもイメージファイルの整合性を内部でチェックしたり、バックアップデータを独自のイメージファイル形式でしっかりと保存したりと非常に多様な用途があります。
③AOMEI Backupper Standard
何らかの不具合がでたとしても、HDDのクローン動作を安定して行える可能性が高いという評価を出されているフリーソフトがこの”AOMEI Backupper Standard”です。データを誤って削除してしまった場合でもバックアップイメージを基にデータやシステムをリカバリーすることが可能です。
システム緊急時に利用できるディスクの作成にもしっかりと対応しているフリーソフトである点もポイントが高いです。
④Macrium Reflect Free Edition
フリーソフトの中でも、操作性の自由度が高いHDDクローン作製ソフトが”Macrium Reflect Free Edition ”です。指定したパーティションのみのバックアップやクローンディスクの作成が可能です。
マウントしてイメージファイル内容を表示し、スケジュールバックアップのサポートもしっかりとしてくれます。ブータブルCD、DVD,USBメモリーなどへ緊急時にリカバリーを機能させるレスキュー用ディスクの作成も可能です。
まとめ HDDのおすすめコピーソフト適切に扱おう
いかがだったでしょうか?最後にこれまでの内容を振り返り、クローン複製を上手く使ってパソコンライフを謳歌していきましょう。
ディスククローンとバックアップの違いを整理
ディスククローン
-ディスク構造やシステム情報の全データを新規のディスクにそのまま丸ごと複製する方法。すぐさま使用することができるという点が故障時における大きな強み
データバックアップ
-必要なファイルの内容を一つずつ複写し、元ファイルとは異なる場所で管理する操作
ディスクコピー前の注意点を抑えよう
- データ自体の事前バックアップ
- ウィルス対策
- ディスク容量
おすすめのクローン作成ソフトは以下4点
- EaseUS Todo Backup Free
- MiniTool ShadowMaker Free
- AOMEI Backupper Standard
- Macrium Reflect Free Edition